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20100203-2

また襲ってくる。何かが襲ってくる。わけのわからない不安が襲ってくる。空と雲の隙間から、光が降ってくる。私は光と不安との間で震えている。凍える胸。渦巻く不安。動悸。ため息。倦怠感。無常感。光と、闇ともいえない灰色の無機質の闇。筋が何本も通っている。雲を見上げて光を浴びているのをみる。光の色が、昨日と違う。いやに鮮やかな色だ。

光のない冷たい海の底から、私はようやく立ち上がり、波打ち際に立つ。不安は、もう小さな寄せる波のように、潮騒の音とともに形を失っていく。形のない不安。雲のように湧き上がったり、俄か雨のように私を襲ったり。形のない不安。かたつむりのように、知らないうちにすぐ側に忍び寄っていたり、電信柱のトランスのスパークのように、誰も聞いていないのにすごい光と音を放っていたりする。

不安とは多分、物理的なものなのだ。何かの素粒子の集まったもの。何かのエネルギーが場となったもの。知らずに歩いているとその場に捉えられ、急に不安に苛まれる。また、場の方がいつでも移動している。寝ているうちに場に覆われ、急に不安に苛まれるのだ。

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2010年02月03日 15:45に投稿されたエントリーのページです。

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