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安野モヨコ『働きマン』

働きマン (1)

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働きマン (2)

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働きマン 3 (3)

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  『働きマン』第2巻。出るのを待っていた作品で昨日買って昨日のうちに読了したが、第1巻はまだ類型的なものを感じたのだが、今回はかなり「入っている」、という感じ。いわゆる「きれいごとでは済まない部分」というのを真正面から取り上げている。どこかで立ち読みした安野のインタビューで、今やっている作品で一番大変なのは『働きマン』だ、と言っていたが、作者にとっても苦闘の跡がうかがえる。それこそ自分自身を削りながら書いている作者と主人公の編集者・松方弘子の熱さが重なってくる。スカッとしていない部分内に熱がこもり、その熱さを百パーセント味わえると言う感じで、この熱量不足の時代には希な作品だと思う。(2005.7.24.)

  ***

  昨日は落ち込んでいたのだが、安野モヨコ『働きマン』3巻(講談社、2006)を買おうと本屋に出かけたら城アラキ原作『バーテンダー』6巻(集英社、2006)も出ていたのでマンガを2冊買った。『働きマン』はずいぶん重厚なテーマが多くて、とても読み応えがあった。今までの三巻の中でも出色ではないか。漫画家担当の編集、作家担当の編集、失恋、新しい試みとその失敗、植木屋、政治家…安野モヨコが取り上げればそれだけで絶対面白くなるのは確かなのだが、今回はものすごくその世界を広げていて、その苦闘が強く伝わってくる。大丈夫なのかなと彼女の作品を読むたびに思うのだが、ゴッホとかモディリアニの作品を見るような「大丈夫かな」感にいつも衝撃を受ける。大丈夫かもしれないな、ご主人が「カントク」だし。(2006.10.8.)

  

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